心と意識&健康ネタ

産んでいい障害と産んではいけない障害~産んでいいドットコム

投稿日:2016年7月3日 更新日:

産んでいいドットコムというサイトが物議をかもしている。このサイトは障害を出生前診断した上で、この障害は育てるのが大変だから「生まない方がいい」、この障害は育てるのにさほど苦労がないから「生んでもいい」と分類しているのだ。案の定「優生思想につながり許されない」と非難轟々だ。

しかし、自分は障害児を育てることに何の責任がないにもかかわらず、堕胎することを批判するのは間違っていると思う。障害児を生んでしまった場合、あらゆ る苦労を背負うのは親である(生まれた本人も苦労するだろうけど)。だから、生むか生まないかを決めるのは親しかありえない。それを何の関係もない第三者 が「堕ろしてはいけない」と言う。彼らにそんな権利があるのだろうか?

また、ダウン症の子どもを堕ろすことに反対するのは、ダウン症の子どもを持った母親が多いとこのサイトは言っている。

ダウン症が生まれると家族がどういう影響を受けるか、実際にダウン症がいる家庭はどういう状態かを調べるためにダウン症の親の言葉やブログを参考にする人もいるでしょう。しかし、それらの言葉やブログを鵜呑みにするのは危険なので、注意する必要があります。
ダウン症が生まれてよかった、生まれて来てくれてありがとう、いろいろ学べた、癒されたというダウン症の親の言葉をときどき聞きます。もちろん、ダウン症の親が嘘を語っているのではありません。しかし、それは必ずしも本心ではなく、建前的な要素が含まれているのです。
ダウン症が生まれてよかった、生まれて来てくれてありがとうという言葉は内心ではダウン症には生まれてほしくなかった、今からでもダウン症の出産を取り消したいと思っていてもその思いを公式の場で口に出すと人格を疑われるので、口に出すわけにはいかないのです。
ダウン症が生まれてよかったですかと質問されても少なくとも公式の場では生まれてよかったと答える以外には事実上の選択肢はないのです。ダウン症には生まれてほしくなかったとは答えるわけにはいかないのです。そのため、内心でどう思っているかに関わりなく、公式の場ではダウン症が生まれてよかったと答えることになるのです。

「ダウン症には生まれてほしくなかったとは答えるわけにはいかないのです」というのは正論だ。でも、本音では「生まれて欲しくなかった」と思っている親を批判する資格は、我々にはないと思う。所詮我々は、第三者なんだから。

脳死移植の議論の際も思うんだけど、脳死患者(脳死というのは100%死んでいる状態で、植物状態とは違う。誤解のないように)から臓器提供を受ければ助かる命があって、脳死になったら臓器を提供してもいいという人がいる。 両者の合意のもと臓器を受け渡すことに、なぜ何の関係もない第三者が反対するのか? 自分の子供が臓器提供を受けなければ助からないとなった時、果たして彼らは同じように反対できるのか?

思うに、出生前診断による堕胎や脳死患者からの臓器移植に反対する人たちは、「命を大切にしなければならない」と主張することで、自分はヒューマニズム溢れる人間だとアピールできるから、そういうことを言うんだと思う。自分には無関係で主張しても何のデメリットもない、そういう立場の人が声高に「命を大切に」と言う。卑怯な奴らだと思う。

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