社会&歴史&映画ネタ

ローマ帝国が長く繁栄したのは安すぎる税金のせい?

投稿日:2017年3月22日 更新日:

塩野七生氏の「ローマ人の物語」を読んだ。その中で一番「へぇ~」と思ったのは、ローマが属州(征服地)に課した税金の安さだ。

ローマの市民権を持つものは、1%消費税と奴隷解放税の他は基本的に無税で、おまけにパンが無料で支給される。これが属州(征服地)だと、税率はなんと10%。今の日本より全然安いじゃないか!

もちろんローマ帝国には現代の政府にとって一番金のかかる福祉が存在しないので、単純に比較することはできないが、それでも安いと思う。今の日本の税率は消費税や法人税や合わせると50%近くになるらしいし、江戸時代の農民も収穫の半分を持っていかれてた。

ローマに征服された国は10%の税金を納めさえすれば、軍事面はすべてローマが担当してくれるので軍備にお金がかからなくなるし、立派な道路も作ってもらえた。ある程度の自治もみとめられていた。支配層はともかく、一般庶民はローマの属国になる方がよっぽど生活が楽だったに違いない。

こんなに税金を安くできたのは、官僚の人数が少なかったから。徴税は外部の人間に委託していたし、軍隊もたった30万人であの広大な領土を守っていた。典型的な「小さな政府」だったのだ。

このローマの太陽政策の効果が最大に発揮されたのが、第二次ポエニ戦争だ。アルプス山脈を越えて北イタリアに進入したカルタゴのハンニバルは、迎え撃つローマ軍に連戦連勝。しかしハンニバルは直接ローマを攻めることをせず、ローマをスルーして南イタリアに進み、そこでローマの同盟諸都市にローマからの離反を求めた。しかし同盟都市はローマを裏切らなかった。あての外れたハンニバルは目的を失い、南イタリアで時をムダに浪費してしまう。その後、逆にローマに本国・カルタゴを攻められ急遽帰国。ザマの戦いで敗れ、第二次ポエニ戦争もローマの勝利に終わった。

このローマ帝国の小さな政府、日本も見習って欲しい。特に「官僚が少なかった」ってとこを。県庁や市役所で働いているたくさんの人たちを見る度に、そう思わずにいられない。そんな仕事、民間に委託しろよ!

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イタリアサッカーは非常に合理的で、美しいサッカーをやって負けるより、つまらないサッカーでも1-0で勝利することを重視する。その合理的な考え方は、ローマ帝国時代に生まれたものなのかも。

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