ネアンデルタール人がホモサピエンスの遺伝子を持っていない理由を考える

2018年5月19日

ネグロイド(黒人)以外の私たちホモサピエンスは、ネアンデルタール人の遺伝子を約2%持っている。しかしネアンデルタール人はホモサピエンスの遺伝子を持っていない。ネアンデルタール人からホモサピエンスへの遺伝子流動は起きたが、その逆は起きなかったのだ。その理由は、次の3つが考えられる。

ネアンデルタール人の方がホモサピエンスより優勢だった

ふたつの集団が出会うと遺伝子は双方向に流動するように思えるが、実際はそのようなことは稀だ。通常、優勢な集団のオスが劣勢な集団のメスに子を産ませ、子どもはメスとともに劣勢な集団の中で育つ。遺伝子は優勢な集団から劣勢な集団へ流動するのだ。アメリカ南部やイギリスの植民地だったインドやアフリカで起こった、白人から奴隷への遺伝子流動はその典型的な例だ。ホモサピエンスが中東でネアンデルタール人と出合った当時はネアンデルタール人の方が優勢で、彼らはホモサピエンスを襲い、メスをレイプしていたのかもしれない。

ネアンデルタール人は絶滅してしまったので、ホモサピエンスの遺伝子が残らなかった

ホモサピエンスからネアンデルタール人への遺伝子流動もあったが、ネアンデルタール人はその後、人口を減らしていったので、ホモサピエンスの遺伝子が検知できなくなってしまった。逆にホモサピエンスは爆発的に人口を増やしたので、ネアンデルタール人の遺伝子がよく保存されたということだ。

遺伝子を調べたネアンデルタール人の化石は、ホモサピエンスと交配する前のものだった

ネアンデルタール人の遺伝子は、クロアチアのヴィンディヤ洞窟から出土した3.8万年前の3本の骨から調べられた。この時点では、ネアンデルタール人はまだホモサピエンスと交雑していなかったという可能性もある。しかしビンディヤ洞窟の骨は3.8万年前のもの。ホモサピエンスが中東でネアンデルタール人と出合ったのは5万年前ぐらいと言われているので、この可能性は低いかもしれない。

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