生物ネタ

ドーキンスも鬼突っ込み!?進化論を全否定するキリスト教原理主義者の豪華本「創造のアトラス」

投稿日:2018年3月2日 更新日:

アメリカのキリスト教原理主義者による進化論の否定には呆れるばかり。実質無宗教の日本人にとっては信じがたい話だが、キリスト教原理主義者にとっては大真面目なんだろうな。2004年の調査でも、なんと55%のアメリカ人が「神が人を創造した」と考えているそうだ。やれやれ。

キリスト教原理主義者はなんと博物館まで作ってしまった。ケンタッキー北部にある『クリエーションミュージアム』だ。6000年前に神が全てのものを創りだしたという「創造論」を元に、進化論を全否定するようなユニークなオブジェや絵画が展示されている。入場料は35ドル、ノアの箱舟とのセットだと70ドル。

そんなキリスト教原理主義者が作った『創造のアトラス』という本がある。2007年刊行、全870ページ、オールカラーの豪華本で、なんと全米の学校や世界中の生物学者に無料で送られてくるそうだ。

内容は、生物の化石と今の生物を比較して「全然変わってないじゃないか。進化論はやっぱ間違ってる!」と主張するもの。

こんな豪華本を作って無料で送りつけるなんて、いったいいくらかかったのか? もったいないオバケが出そうだ。

この本に対し、キリスト教の創造論が大嫌いなリチャード・ドーキンスは「この写真のウナギって、ウミヘビじゃん! これはクモヒトデじゃなくて、ヒトデじゃん! このトビゲラって(釣り具の)ルアーじゃん! Graham Owenのサイトから画像パクってるな」と突っ込みまくっていた。

Graham Owenは芸術的なルアーを作るルアー職人。彼は「私の昆虫のレプリカのいくつかの写真が勝手に『創造のアトラス』に掲載され、化石標本と比較されて進化の理論を反証するための生き物と言われた」と怒っていた。その後、インターネット版からは彼のルアーは削除されている。

レプリカを生き物として紹介するなんて、もうムチャクチャだなぁ。しかし、そこまでして進化論を否定しようとするなんて、キリスト教原理主義者、恐るべし(汗)。

-生物ネタ


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

チンパンジーと人間の子を作ろうとしたイワノフの挑戦と、スターリンの野望

人間と動物のキメラ(ひとつの生物の中に異なった遺伝情報を持つ細胞が混じった状態)を作ろうとする試みは、世界各国で議論を呼んでいる。しかし、この嫌悪感に満ちた試みを1920年代に実行しようとした人物がい …

なぜ多様な生物が存在するのかをゲーム理論で説明してみた

なぜ地球上にはこれほど多様な生物がいるんだろう? 生物は環境に適応したものだけが生き残り、そうでないものは死んでしまう。皆さんご存知の「自然淘汰」というやつだ。ならば「強い生物」の方が「弱い生物」より …

キングコングは一歩も歩けない!?

地球の生物のサイズは地球の重力の制約を受けるため、ある程度以上には大きくなれない。クジラがあんなに大きくなれたのは海中の浮力のおかげであって、陸上だったらあれほど大きくはなれなかった。 例えば、もしキ …

人間の子供とチンパンジーの知性の決定的な違い

動物は人間が思っているより、間違いなく賢い 動物の知能の研究は古くから科学者たちによって行われていて、今ではカラス、イルカ、ゾウ、イヌ、チンパンジー、ボノボといった動物は、簡単な道具を使ったり、鳴き声 …