科学&宇宙ネタ

カール・せーガンが想像した木星の巨大浮遊生物

投稿日:2018年2月18日 更新日:

TVシリーズ『コスモス』の司会進行、小説『コンタクト』『エデンの恐竜』の執筆など、多彩な活躍をみせる天文物理学者のカール・セーガン。彼の発想は夢があって面白いなぁといつも思う。そんなセーガンが想像した木星に住む奇想天外な生物が「シンカー」「フローター」「ハンター」だ。

木星は巨大なガスの塊で、一番上が水素とヘリウムからなる成層圏。その下が対流圏で、アンモニア、硫化水素アンモニウム、水からなる雲がある。その下は超高圧のため、水素とヘリウムが超臨界流体という気体と液体両方の性質を持つ状態になっている。

カールせーガンの木星生物シンカーは水素ガスの入った風船のような生物。何ヶ月も対流圏で漂っているが、次第に低層に落下し、やがて熱で死んでしまう。彼らは死ぬ前に生殖を行う必要があるのだが、別の方法もある。雨粒のように他の個体と合体することだ。合体して大きくなればなるほど表面積に対する体積の比率は増えるので、ある程度以上の大きさになるとシンカーは下降しなくなり、セーガンが「フローター」と名づけた別の生物に進化する。

カールせーガンの木星生物フローターは突然変異と自然淘汰を繰り返すことで感覚器官が進化し、クラゲみたいな足も生えて自分の好きな方向へ飛んで行けるようになる。大きさを制限するものもないので、何キロメートルもある巨大な都市サイズの生き物に成長する。

 

カールせーガンの木星生物フローターにとって一番重要なものは水素ガスだ。彼らにとって水素ガスは墜落死しないための必需品なのだが、水素を大気から分離するより盗む方が簡単なので、一部のフローターは他のフローターを捕らえて水素を摂取する「ハンター」へと進化する。

 

もちろんこれらの生物は想像上のものなんだけど、こんな壮大な生態系が存在する世界なんて、考えただけでワクワクするよなぁ。

1979年、NASAの探査機ボイジャーから送られてきた木星の画像には、フローターもハンターもそれらしき生物も何ひとつ写ってはいなかった。当たり前だけど、ちょっと残念。

地球外生命はいつ発見されるんだろう? その日がとても楽しみだ。

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